寛容とは、人間の多様性に積極的かつ前向きに関わること。
コフィ・アナン(ガーナ出身の国連事務総長)
これは、2002年の国際寛容デー(11月16日)に寄せたアナン事務総長のメッセージです。
前後は、このようになっています。(「
国際連合広報センター」のサイトより)
「国際寛容デー」は、人類にとって最も重要な徳の一つに世界の関心を向けるものです。寛容は、服従、自己満足、無頓着などと混同されるべきではありません。寛容とは、人間の多様性に積極的かつ前向きに関わることであり、この多民族・多文化社会において民主主義の根本原理のカギとなるものです。
「日本は単一民族国家」という考え方をもっている人もいるようですが、実際にはそうではありません。また、日本に長期滞在する外国人もずいぶんと増えてきました。
アナン事務総長のこの言葉は、「外国人」であるというだけで恐れの念をもって見たり、さらには排除したりすることもある日本人にとって、とても必要とされているものなのではないかと感じます。
また、日本人同士であっても、さらに近所の人であっても、「積極的かつ前向きに関わる」ということはなかなか行われていません。
むしろ、自分に理解できないことはうわさ話の種になってしまい、本人に確かめようともせずに、その人に対するマイナス意見が広まります。それがまた、別のうわさへともつながっていきます。
無頓着でも無関心でもない真の寛容、そして積極的で前向きな対話を持つことを学びたいですね。
国籍や言葉の違う人に対して。近所の人や知人に対して。そして、家族に対しても。
【追記】
そういえば、アナン事務総長は9日から12日まで来日するんですね。
7度目の訪問だそうです。
【追記その2】
国連予算審議が難航しているため、今年中は来日しないことになったようです。